トーク&レクチャー「日韓演劇交流をたどる旅(2)」

日韓演劇交流センター「日韓演劇交流ラボ」
西堂行人×洪明花 トーク&レクチャー
「日韓演劇交流をたどる旅(2)」

パネリストに西堂行人、モデレーターに洪明花。ゲストパネリストに、森正敏氏、和田喜夫氏を招いてトーク&レクチャーを開催いたします。皆様のご参加を心よりお待ちしております。


「歴史を振り返る」Ⅱ ~下からの交流〜

日韓の現代演劇交流は、1972年、唐十郎の状況劇場の西江大学での無許可上演した『二都物語』から始まった。彼らを招聘したのは、抵抗の詩人・金芝河(キム・ジハ)。だがこの公演はゲリラ的公演であり、終演後、唐十郎らは帰国の途についた。彼らを呼んだ金芝河は逮捕され、死刑を宣告された。韓国では日本の文化や芸術はあくまで非公式だった時代の産物である。その後、劇団昴、発見の会が中心となった韓日フェスティバル、タイニイアリスの招聘など地道な演劇交流が始まった。こうした中で、多くの韓国演劇人が来演し、日本からも隣国に渡って演劇公演が行なわれた。これらの交流はあくまで個人的な人脈からなされてたもので、この段階の歴史をたどっていく。


日程 2024年2月26日(月)19:00〜21:00
会場 芸能花伝舎

〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-12-30
・東京メトロ丸ノ内線「西新宿」駅 【出口2】より徒歩約6分
・都営大江戸線「都庁前」駅 【A5】より徒歩約7分
・都営大江戸線「中野坂上駅」「西新宿五丁目」より徒歩約10分
・「新宿」駅 西口より 徒歩約15分


パネリスト:
西堂行人(にしどう こうじん)
演劇評論家。2000年の日韓演劇交流センター創設時から委員(前副会長)として関わり、数多くのシンポジウム、レクチャーに参加してきた。ニュースレター「シアタ―コミュニケーションズ コリア―ジャパン」の編集長、「韓国現代戯曲集」の編集に携わる。2005年に『韓国演劇への旅』を出版。また『小劇場は死滅したか』が2000年に現代美学社から翻訳・出版されている。2023年3月まで明治学院大学文学部芸術学科教授。

モデレーター:
洪明花(ほん みょんふぁ)
SORIFA代表。一般社団法人日韓演劇交流センター副会長。
俳優、司会・ナレーション業を中心に活動する他、プロデューサーや通訳・翻訳、演技講師、韓国語教師としても活躍。2014年 文化庁在外研修生として、韓国国立劇団で俳優としての訓練を受け、2015年に韓国国立劇場でデビュー。2017年 小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞。2021年12月、実存した伝説の舞姫“崔承喜”の一人芝居を、鄭義信の作演出で公演。映画「血と骨」「中学生丸山」「水の声を聞く」、日中韓合作映画「湖底の空」(ゆうばり国際映画祭グランプリ)NHKの連続ドラマ『群青領域』『ガラパゴス』に出演など。企業や芸術分野においての日韓通訳や両国の戯曲の翻訳紹介、両国の演劇や映画をプロデュース、各種演劇祭へのコーディネートなど、積極的に日韓交流活動に取り組む。

ゲストパネリスト:
森正敏(もり まさとし)1952年生まれ、大阪府出身。同志社大学文学部卒業後、青年座研究所で演劇を学び1983年劇団青年座製作部に入団。現在、劇団青年座代表取締役。日本新劇製作者協会理事。2000年から日韓演劇交流センターのメンバーとして韓国との演劇交流に携わる。2023年イ・ヤング氏の『黄色い封筒』(須藤黄英演出)上演に製作者としてかかわり、青年座として第16回小田島雄志・翻訳戯曲賞を受賞。

和田喜夫(わだ よしお)
1951年山口県下関生まれ。早稲田大学在学中より演出を始める。1982年から11年間、劇作家・岸田理生との共同作業を続け、1992年オーストラリアのアデレード、パース国際演劇祭で『糸地獄』を上演。2001年よりオーストラリアやカナダの先住民の劇作家との共同作業を始める。代表作に『糸地獄』、『居留地姉妹』『ウィンドミル・ベイビー』など。演劇企画集団 楽天団代表。劇団yumyumcheese座員。日本演出者協会事務局長。

定員:20名ほど
料金:500円(演劇関係7団体の会員は無料)
お申し込みフォーム 
https://forms.gle/uxtZxA3eNWqr2t3o7
上記のフォームが利用できない方は、メールにて、件名を「日韓演劇交流をたどる旅(2)」にして、本文に、①お名前(氏名・ふりがな)②連絡先(電話番号、メールアドレス)③ご所属 を明記の上、ご応募ください。のちほど詳細をご連絡いたします。
japan.korea.tcc@gmail.com

助成:
文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(次代の文化を創造する 新進芸術家育成事業))
独立行政法人日本芸術文化振興会
主催/制作:一般社団法人日韓演劇交流センター

トーク&レクチャー「日韓演劇交流をたどる旅(1)」

西堂行人×洪明花 トーク&レクチャー
「日韓演劇交流をたどる旅(1)」

パネリストに西堂行人、モデレーターに洪明花。
ゲストパネリストに、ふじたあさや氏、津川泉氏を招いてトーク&レクチャーを開催いたします。
第1回は、1920年代の築地小劇場・洪海星(ホン・ヘソン)の時代から、日韓の演劇交流をトークとレクチャーを交え振り返ってみようと思います。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。

日程 2024年1月29日(月)19:00〜21:00
会場:芸能花伝舎

〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-12-30
・東京メトロ丸ノ内線「西新宿」駅 【出口2】より徒歩約6分
・都営大江戸線「都庁前」駅 【A5】より徒歩約7分
・都営大江戸線「中野坂上駅」「西新宿五丁目」より徒歩約10分
・「新宿」駅 西口より 徒歩約15分

パネリスト:西堂行人
モデレーター:洪明花
ゲストパネリスト:ふじたあさや、津川泉

西堂行人(にしどう こうじん)
演劇評論家。2000年の日韓演劇交流センター創設時から委員(前副会長)として関わり、数多くのシンポジウム、レクチャーに参加してきた。
ニュースレター「シアタ―コミュニケーションズ コリア―ジャパン」の編集長、「韓国現代戯曲集」の編集に携わる。
2005年に『韓国演劇への旅』を出版。
また『小劇場は死滅したか』が2000年に現代美学社から翻訳・出版されている。2023年3月まで明治学院大学文学部芸術学科教授。

洪明花(ほん みょんふぁ)
SORIFA代表。一般社団法人日韓演劇交流センター副会長。
俳優、司会・ナレーション業を中心に活動する他、プロデューサーや通訳・翻訳、演技講師、韓国語教師としても活躍。
2014年 文化庁在外研修生として、韓国国立劇団で俳優としての訓練を受け、2015年に韓国国立劇場でデビュー。
2017年 小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞。
2021年12月、実存した伝説の舞姫“崔承喜”の一人芝居を、鄭義信の作演出で公演。
映画「血と骨」「中学生丸山」「水の声を聞く」、日中韓合作映画「湖底の空」(ゆうばり国際映画祭グランプリ)NHKの連続ドラマ『群青領域』『ガラパゴス』に出演など。
企業や芸術分野においての日韓通訳や両国の戯曲の翻訳紹介、両国の演劇や映画をプロデュース、各種演劇祭へのコーディネートなど、積極的に日韓交流活動に取り組む。

津川泉(つがわ いずみ)
1949年 茨城生。脚本家。
1989年 芸術選奨文部大臣新人賞(放送部門)、第3回ゴールデンアンテナ国際テレビ祭グランプリ受賞。
著書『JODK 消えたコールサイン』(白水社1993年)
訳書『韓国演劇運動史』(柳敏榮著・風響社2020年)
共訳『韓国現代戯曲集』(日韓演劇交流センター2005~21年)。
『京城放送局(JODK)ラジオプログラム集成』別冊『植民地朝鮮のラジオ放送)―近代マスメディアとしての京城放送局(JODK)』(金志善・三ツ井崇編著・金沢文圃閣・2023年)
編集・共訳『金志軒 韓日対訳創作シナリオ選集』(集文館・韓国2013年)。
日本脚本家連盟員。日韓演劇交流センター専門委員。

定員:20名ほど
料金:500円(演劇関係7団体の会員は無料)
お申し込みフォーム https://forms.gle/Tg8YnR6dr3LhceN69

上記のフォームが利用できない方は、メールにて、件名を「日韓演劇交流をたどる旅(1)」にして
本文に、①お名前(氏名・ふりがな)②連絡先(電話番号、メールアドレス)③ご所属 を明記の上、ご応募ください。のちほど詳細をご連絡いたします。
japan.korea.tcc@gmail.com

助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(次代の文化を創造する 新進芸術家育成事業))
独立行政法人日本芸術文化振興会
主催/制作:一般社団法人日韓演劇交流センター

日韓演劇交流ラボ 「韓国戯曲翻訳ワークショップ」参加者募集のお知らせ

日韓演劇交流センター「韓国現代戯曲ドラマリーディング」は、10 回目・20年の取り組みを終え、新たな交流へと発展させることとなりました。日本の演劇人、またはそれに近い業界人に向けて、特に若い世代を対象とした交流へと展開していきます。

20年間の演劇交流のノウハウを使い、次世代の演劇人の育成と、韓国との演劇交流を進化させていこうと考えております。

その取り組みのひとつとして、前回2023年1月「韓国現代戯曲ドラマリーディング ネクストステップVol.1」からは翻訳者公募も行い、想定を超えた人数の応募を頂きました。

この度、更なるステップとして「韓国戯曲翻訳ワークショップ」を実施いたします。

当企画に興味を持つ方はぜひご応募ください。
たくさんのご応募お待ちしております。
(これまでの取り組み https://tckj.org/category/news/

【募集要項】
〈概要〉
「韓国戯曲翻訳ワークショップ」は、次回開催予定の「韓国現代戯曲ドラマリーディング ネクストステップVol.2」に向け、新人翻訳者の育成と翻訳環境の充実化を目的に実施いたします。
本ワークショップでは、参加者3名が一本の戯曲を共同で翻訳し、上演戯曲として翻訳の質を高める過程を実践的に経験していただきます。そして最終的な翻訳戯曲は「韓国現代戯曲集12」に掲載され、ドラマリーディング上演が予定されています。
〈対象作品〉
・『빌미』 (2018年) 作:최원석(チェ・ウォンソク)
・翻訳言語:韓国語➡日本語
〈選出人数〉
・3名
〈スケジュール〉
・応募締切:2023年8月31日
※応募時に、対象作品『빌미』の一部を翻訳したものを提出していただきます。

▼ 対象作品『빌미』の一部(ダウンロード)
https://onl.sc/HieZ6yT
※ダウンロードできない場合は、japan.korea.tcc@gmail.comまでご請求ください。

一次(書類)選考発表:9月7日
※一次選考を通過された方は、オンライン面談を行います
二次選考(オンライン面談):9月上旬〜中旬

・翻訳者決定:9月中旬予定
・ワークショップ開催期間:2023年9月下旬〜2024年2月
・オンライン開催(全10回程度を予定。1回2時間ほど)
・劇作家、演出家、俳優を招いた、ブラッシュアップのための試読会を予定。
・日程は、相談の上、決定。
・戯曲集製本・掲載:2024年3月

〈応募資格〉
・自分の力で、韓国語を自然な日本語に翻訳できる方。
・プロの翻訳家ではなく、翻訳物が正式出版および上演されたことがない、または2作品以下であること。
・国籍、年齢、居住地などは問いません。
・翻訳ワークショップ参加者3名の共同翻訳となることをご理解いただける方。
・オンラインでの参加が可能な方。(Zoomビデオ会議システムを使用予定)

〈応募方法〉
以下の必要項目すべてを応募用紙(書式自由)A4サイズ(PDFファイル)にまとめ、下記フォームにてお申し込みください。

*ファイル名には応募者のお名前を記載ください。例「ご自身のお名前_応募用紙.pdf」「ご自身のお名前_課題翻訳.pdf」

※ (1)~(7)をA4 1~2枚(フォント11p)、(8)課題翻訳は別途にまとめること。

■応募用紙記載事項 
(1)氏名/活動名
(2)所属(あれば)
(3)年齢
(4)連絡先(連絡の取れるEメールアドレスと電話番号を明記)
(5)「韓国語の標準語」と「日本語の標準語」以外に、駆使できる言語(外国語や方言)
(6)韓国語の学習歴、韓国語能力試験のレベル、および翻訳の実績(もしあれば)
(7)志望動機(200字程度)
(8)課題翻訳 : 対象作品『빌미』の部分翻訳

■応募フォーム(2023年8月31日(木)締切)

https://forms.gle/EaG5FkbJynGFou767

*フォームより応募ができない場合は、メールにてご応募ください。

その際、タイトルを 「韓国戯曲翻訳ワークショップ 応募」としてください。

メールアドレス:japan.korea.tcc@gmail.com

〈お問い合わせ〉
日韓演劇交流センター 事務局
メール  japan.korea.tcc@gmail.com
★ ワークショップ終了後、レポートをご提出(A4用紙、1枚程度)いただきます。
★ ワークショップ参加者には、翻訳戯曲掲載料として各50,000円(税込)をお支払いします。

◆ファシリテーター
石川樹里(いしかわ・じゅり)
ソウル在住。 韓国芸術総合学校演劇院演劇学科卒業。
戯曲翻訳に『満州戦線』『哀れ兵士』(パク・クニョン作)、『渇愛』『獣の時間』(キム・ミンジョン作)、『カルメギ 가모메』『颱風奇譚』『外地の三姉妹』(ソン・ギウン作)、『鱈々(原作・プゴテガリ)』(イ・ガンベク作)、『黄色い封筒』(イ・ヤング作)ほか多数。共訳書に『韓国近現代戯曲選』(論創社刊)。『呉将軍の足の爪』(パク・ジョヨル作)の翻訳により第一五回湯浅芳子賞受賞。

◆ファシリテーターからのメッセージ
戯曲翻訳には小説の翻訳とは違う難しさと楽しさがあります。どんなに工夫を凝らして翻訳しても、演出家が読んだり、俳優が実際に声を出して読んだり、体を動かしてみて、はじめて分かることも多々あるのです。より質の高い上演戯曲の翻訳を目指して、一緒に悩み、意見を出し合い、実践的に切磋琢磨する時間にしていきたいと思います。たくさんのご応募をお待ちしております。

〈留意事項〉
・応募された方の個人情報は厳重に管理し、今回の公募以外の目的に利用いたしません
・選考に関する問い合わせには、一切応じる事はできません。予めご了承ください

当事業は、ハラスメント防止対策に必要な措置を講じて進行いたします。
参加者の方から、進行に関してご意見をいただいた場合には運営スタッフが責任をもって対応いたします。

韓国現代戯曲ドラマリーディング ネクストステップVol.1

韓国現代戯曲ドラマリーディング
ネクストステップVol.1

■上演作品

『寂しい人、苦しい人、悲しい人』

作:ユン・ソンホ
翻訳:鄭世奈
演出:早坂彩
翻訳監修:浮島わたる

出演:
ひのあらた(東宝芸能)
平吹敦史
酒井康行(舞夢プロ)
佐乃美千子(オフィス松田)
金聖香
矢崎まなぶ(LUCKY RIVER)
西村由花

キャスト変更のお知らせ
『寂しい人、苦しい人、悲しい人』出演予定の石原朋香は、リハーサル合流前に発症した新型コロナウイルスの療養のため、やむなく降板することとなりました、西村由花(青年団)が代わりに出演することになりました。
出演を楽しみにされていたお客様には、心よりお詫び申し上げます。
キャスト変更に伴い、キャンセルを希望されるお客様はご連絡ください。

 舞台は韓国ソウルのとある雑誌社。
 人文社会科学季刊誌「時代批評」は、休刊の危機に瀕していた。
 編集長としてやってきたソ・サンウォンは、広告業界での経験をもって、「時代批評」を新たに改革しようと試みる。
 一方で、「時代批評」に賭けて、がむしゃらに雑誌を作ってきたキム・ナムゴンチーム長は、気に食わない様子だ。
 時代の変化に取り残された一つの雑誌を巡って、登場人物七人の可笑しくも切ない人間模様が交錯する。
 この作品は、チェーホフの『ワーニャ伯父さん』をモチーフに創作された。脆さを抱えながらも、力強く生きていくしかない登場人物たちの姿は、今の時代を生きる私たちのリアルを描いている。


『⻘々とした日に』

作:チョン・ギョンジン
翻訳:村山哲也
演出:藤原佳奈 
翻訳監修:沈池娟

出演:
辻響平(かわいいコンビニ店員飯田さん)
廣川真菜美
二宮啓輔
石川朝日
はぎのー
坂口彩夏
渡辺香奈(青年団)
鈴木歩己
湯川拓哉
岡本易代(アニマ・エージェンシー)
富名腰拓哉
川喜田涼真
伊藤大晃

 修行中の僧ヨサン(俗名ミンホ)と、ヨサンに贈る韓服を縫うジョンへ。
 舞台は二人の回想で過去と現在を行き来する。光州民衆抗争により、ジョンへの弟キジュンは命を落とし、ミンホは戒厳軍による拷問の後遺症と罪悪感で苦しむ。見舞いに訪れたジョンへは、ミンホに襲われ、身籠った。
 それを知らずに出家するミンホ。ミンホの兄ジンホは、二人を思い、ジョンへと娘ウンファを育てるが、ジンホも事故により死亡。
 成長した娘ウンファの結婚式前後の数日間と、死者たちの記憶。

■劇場

 座・高円寺1(杉並区立杉並芸術会館)

〒166-0002 杉並区高円寺北2-1-2
JR中央線「高円寺」駅 北口を出て徒歩5分

■本番日程

2023年1月25日(水)〜29日(日)
全6ステージ(各3ステージ)

1/25
(水)
1/26
(木)
1/27
(金)
1/28
(土)
1/29
(日)
14:00
青*
16:30
シンポ
19:00
青★
寂★

★:アフタートーク
*:託児サービスあり
※開場時間は開演の30分前

1月29日(日)16:30〜
シンポジウム「日韓の〈地域/地方〉演劇を考える」

※シンポジウムは入れ替え無し・単独参加の場合は準備が整いしだい受付開始・開場

■チケット情報

2022年12月1日(水)10:00〜発売開始
【料金】全席自由 税込
一般:1,500円
学生:1,000円(日韓演劇交流センター扱いのみ)
★シンポジウムのみ:500円 ※ドラマリーディングの半券提示で無料になります

【取り扱い】

・日韓演劇交流センター 《当日精算》
予約フォームはこちら

※受付をお済ませいただいたのちチケット記載の整理番号順にご入場いただきます。

・座・高円寺チケットボックス(月曜定休)
TEL:03-3223-7300(10:00〜18:00)
窓口(10:00〜19:00) http://za-koenji.jp/(無休24H受付)

※座・高円寺の劇場回数券「なみちけ」もご利用いただけます。
詳細は座・高円寺チケットボックスまで。
※車椅子スペースをご利用の方は、前日までにお申し込みください(定員あり)。
※障がい者手帳をお持ちの方は、座・高円寺チケットボックスでのご予約に限り1割引きとなります。
※託児サービス(定員あり・対象年齢1歳〜未就学児・1週間前までに要予約)料金は1,000円となります。

韓国現代戯曲ドラマリーディング ネクストステップVol.1(仮) 俳優オーディションのお知らせ 

「韓国現代戯曲ドラマリーディング」は、10 回目・20年の取り組みを終え、新たな交流へと発展させることとなりました。日本の演劇人、またはそれに近い業界人に向けて、特に若い世代を対象とした交流へと展開していきます。20年間の演劇交流のノウハウを使い、次世代の演劇人の育成と、韓国との演劇交流を進化させていこうと考えております。

今回は、例年通り演出家の公募に加えて、初の試みとして翻訳者の公募を行いました。どちらも多数の応募をいただき、魅力的な方々に翻訳・演出としてご参加いただけることとなりました。

つきましては、公演に向けて出演者を公募いたします。出演ご希望の方は下記要綱を熟読のうえ、必要項目すべてを応募用紙(書式自由)A4サイズ一枚(PDFファイルにまとめファイル名をご自身の名前にしてご応募ください)にまとめ、下記グーグルフォームにてご応募ください。

それでは、たくさんの皆様からのご応募をお待ちしております。


上演2作品

『晴れた日に』(仮)

【作家】ジョン・ギョンジン
【演出】藤原佳奈
【翻訳】村山哲也
【翻訳監修】沈池娟

『寂しい人、辛い人、悲しい人』(仮)

【作家】ユン・ソンホ
【演出】早坂彩
【翻訳】鄭世奈
【翻訳監修】青木鉄仁

応募方法

※応募フォームが利用できない場合、メール(japan.korea.tcc@gmail.com)でお送りください。

・応募フォーム https://forms.gle/gZaajRFgxCCpM7Y8A

・応募フォームが利用できない場合
件名に「2023日韓リーディング演出希望」を記載し、下記(1)〜(11)をA4用紙1枚以内でPDFファイルにまとめファイル名をご自身の名前として、メールにてご応募ください。

応募用紙記載事項

A4サイズ一枚(PDFファイルにまとめファイル名をご自身の名前にしてご応募ください。書式自由)

(1)氏名/活動名
(2)所属(あれば)
(3)生年月日と年齢
(4)性別と身長
(5)住所
(6)連絡先(連絡の取れるEメールアドレスと電話番号を明記)
(7)略歴
(8)志望理由(200字程度)
(9)プロフィール写真(全身とバストアップ)
(10)希望作品(複数可)
(11)2次審査の日程で、現時点でNGの時間帯があればお知らせください

オーディション(2次審査)日時

10月27日(木)

※会場は東京都内となります。書類選考通過の方にお知らせいたします。

応募締め切り

10月13日(木)18時必着

結果のお知らせ

書類選考通過の方に、10月20日(木)までにメールにてご連絡いたします。
オーディション(2次審査)結果は、オーディション後10日ほどでお知らせいたします。

オーディション参加条件

韓国演劇に興味のある方で、20歳以上で1年以上の俳優経験者、心身ともに健康の方
出演料は1ステージ15,000円×3ステージを予定(稽古手当・交通費込み)
下記に記載の1月の稽古と本番にすべて参加できること(12月に顔合わせの可能性あり)
公演中は他の作品も必ず観劇し、期間中の行事に必ず参加すること
チケットノルマはありませんが、積極的にチケットを売っていただくこと
応募書類は返却いたしません。
※新型コロナ感染症対策に対応しながらの上演となりますので、予定が変更になることがありますので、その際にはご協力をお願いいたします。

オーディション参加費

 無料(会場までの交通費は自己負担となります)

上演までのスケジュール

2022年
12月中に、顔合わせ・勉強会の可能性あり。

2023年
稽古日程 1月13日(金)~24日(火)(10日ほど) 座・高円寺稽古場ほか

公演概要

2023年1月25日(水)~29日(日)  座・高円寺1
全6ステージ (各作品3ステージ) 予定

1/25水1/26木1/27金1/28土1/29日
14:00作品A作品B
19:00作品A作品B作品A作品Bシンポジウム

お問い合わせ先

ご不明点は、下記にお問い合わせください。
必ず件名に「2023日韓リーディング俳優オーディション」と記載してください。
japan.korea.tcc@gmail.com(日韓演劇交流センター事務局)


作品について

 『晴れた日に』(仮)

原題:푸르른 날에
(2009年第3回車凡錫戯曲賞受賞、2011年初演で大韓民国演劇大賞作品賞・演出賞受賞)

【作家】 ジョン・ギョンジン 정경진
劇作家・作家。1965年生、全羅南道木浦市出身、在住。
2004年より小説、戯曲等の執筆を始める。2008年、戯曲『黒い海のカモメ』で第2回海洋文学賞・優秀賞を受賞。2009年、戯曲『晴れた日に』(タイトル仮)で第3回車凡錫戯曲賞を受賞。戯曲『ホンオ』が2010年ソウル演劇祭に公式参加、上演作は演出賞を受賞。小説『北極星』(筆名チョン・ソハ)2007年、小説版『晴れた日に』2014年を出版。2011年の本作初演は大韓民国演劇大賞 作品賞・演出賞を受賞、以後5年連続で上演され好評を博した。

【翻訳】 村山哲也(むらやま てつや)
東京都出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。公務員を経て、私立中学高校の社会科教諭(現職)。演劇部の顧問を務めるとともに、地域で演劇鑑賞運動に携わる。教職のかたわら、神田外語大学、語学学校等で韓国語と翻訳を学び、翻訳者を志す。『韓国映画100選』(クオン、2019年)に翻訳協力。韓国語の翻訳書に『誰でもかんたん!かわいいミニイラストの描き方』(翔泳社、2021年)、『おしゃれなライフスタイル動画撮影&編集術』(BNN、2021年)がある。(2022年にも出版予定あり)

【翻訳監修】 沈池娟(シム・ヂヨン)

【演出】 藤原佳奈(ふじわら かな)
身体の“態”を手掛かりに、わたしたちのはたらきを見つめる。2013年~2021年まで演劇創作ユニットmizhenの代表を務め、作家・演出を担当。『夜明けに、月の手触りを』が第21回劇作家協会新人戯曲賞最終選考ノミネート。一人芝居音楽劇『Sの唄』が平成28年度北海道戯曲賞優秀賞受賞。演劇×動画の祭典クォータースターコンテストで『マルイチ』(脚本・監督)グランプリ受賞。とよはし芸術劇場主催 高校生と創る演劇『Yに浮かぶ』脚本・演出(2020)。神奈川県主催 分身ロボットOriHimeプロジェクト『星の王子さま』脚色・演出(2022)。2022年より、“踊り”が世界を編みなおす起点になると直感し、知念大地と共に踊りを公共にひらく活動《しんしんし》を始動。

【あらすじ】
茶畑を見渡す庵で修業中の僧ヨサン(俗名オ・ミンホ)。愛し続けたミンホに贈る韓服を自室で縫うジョンヘ。舞台は2人の回想で過去と現在を行き来する。ミンホは光州で大学生だった時に伝統茶屋を営むジョンヘと恋仲になり、彼女の弟ギジュンとも親しくなる。だが彼らは光州民衆抗争の渦中の人となり、ギジュンは命を落とす。ミンホは戒厳軍に捕まり激しい拷問の末、仲間を裏切る。死なずに済んだが、後遺症と罪悪感から廃人同然になる。そんなミンホを支えようとするジョンヘ。弟を失いミンホを恨みもするが彼への愛は変わらない。だがそんなジョンヘをミンホは拒み、襲う。ミンホの子を身籠るジョンヘ。それを知らぬまま出家するミンホ。家業の製茶会社を継いだ兄ジンホ(養子)は、ミンホとジョンヘのことを思い、事情を知った上でジョンヘに求婚し、娘ウンファを我が子として育てるが、ウンファが4歳の時に事故死する。ミンホは僧イルジョンと出会い僧侶として生きることに光明を見いだす。やがて成長した娘ウンファの結婚式に参列する僧ヨサン。娘と心を通わす。ジョンヘとも久しぶりに言葉を交わし打ち解ける。式を終え僧服に戻り、仲間たちが眠る光州の墓地を訪れる。


『寂しい人、辛い人、悲しい人』(仮)

原題:외로운 사람, 힘든 사람, 슬픈 사람
(2013年初演、2018年韓国演劇評論家協会「今年の演劇ベスト 3」選定 )

【作家】ユン・ソンホ 윤성호
1983年生まれ。
同時代を生きる人々の矛盾と不条理な姿について探求する劇作家であり演出家。
特に人間関係の脆さや弱さに着目している。
誰もが共感できる日常的な素材を通じて、淡々としながらも奥深い物語を独特の言葉で繊細に解いていく。
DAC Artist(DOOSAN Art Center Artist)
2018年韓国演劇評論家協会「今年の演劇ベスト3」選定 『寂しい人、辛い人、悲しい人』(仮)
2020年ソウル演劇祭演出賞・戯曲賞受賞 『死の家』

【翻訳】鄭世奈(정세나/ちょん せな)
俳優。翻訳は今回が初となる。1994年4月3日生まれの在日コリアン4世。東京朝鮮高級学校卒業後、舞台芸術学院入学。2年間の勉強を経て劇団青年座に入団。2019年度劇団青年座中台賞受賞。主な出演作として、日本劇団協議会『フィルメーナ•マルトゥラーノ』(作:エドゥアルド•デ•フィリッポ/翻訳:二宮大輔/演出:高橋正徳)、劇団青年座『横濱短篇ホテル』(作:マキノノゾミ/演出:宮田慶子)、劇団青年座『からゆきさん』(作:宮本研/演出:伊藤大)、劇団青年座『安楽病棟』(原作:帚木蓬生/作:シライケイタ/演出:磯村純)、NHK FMシアター『埋める女』(作:丸山智/音楽:栗山和樹/演出:真銅健嗣)

【翻訳監修】 青木鉄仁

【演出】早坂彩(はやさか あや)

トレモロ主宰。青年団演出部所属。
早稲田大学文学部演劇映像コース演劇系、同大学院にて、ポストドラマ演劇を学ぶ。
2010年、トレモロ結成。全作品で演出を務める。翻訳劇から、現代口語、SF、ミュージカルまで幅広く演出を行う。
2015年、利賀演劇人コンクール2015上演作品『イワーノフ』にて、優秀演出家賞、観客賞を受賞。テキストレジの能力と「空間のレイヤーを巧みに使った演出」を評価される。
2020年、コロナ禍より、Zoomで戯曲研究会(シェイクスピア戯曲を読む会)を開始。30回以上継続開催している。
2022年、SCOTサマー・シーズン2022、豊岡演劇祭2022の両演劇祭にて、太宰治の小説 『新ハムレット』を演出した。

 【あらすじ】
舞台は韓国ソウルのとある雑誌社。
移りゆく時代の変化についていけず休刊の危機が迫る、人文社会科学季刊誌「時代批評」。
そこへ新しく編集長としてやって来たのは広告界出身のソ・サンウォン。
“待っていて下さい、必ずここを救ってみせます”
歓迎する職員たちの中で、一人浮かない様子のキム・ナムゴンチーム長。
彼はこの「時代批評」に若い頃から全てを尽くしてきた。誰よりも真っ直ぐで頑固者の彼にとって、口を開けば“トレンディー、トレンディー”と世の中の流行ばかり優先する新任編集長は不満の種であった。
どうしたら変われるのか。
変わるべきなのか。
どんどん時代に取り残されていく「時代批評」をめぐり、登場人物7人の可笑しくも切ない人間模様が交錯する。
ナムゴンの親友で化学哲学者のパク・ヨンウ。
一見クールな会計係りカン・スヘ。
グラフィックデザイナーでサンウォンと内縁の関係にあるペン・ヂイン。
お調子者の記者、チョ・ヒョンレ。
ヨンウに恋心を抱く最年少記者のチャン・セミ。
チェーホフの「ワーニャおじさん」をモチーフに再創作されたこの作品は、今の時代を生きる私たちの姿をリアルに描き出す。


留意事項
・応募された方の個人情報は厳重に管理し、今回の公募以外の目的に利用いたしません
・選考に関する問い合わせには、一切応じる事はできません。予めご了承ください

当事業は、ハラスメント防止対策に必要な措置を講じて進行いたします。
参加者の方から、進行に関してご意見をいただいた場合には運営スタッフが責任をもって対応いたします。

韓国現代戯曲ドラマリーディング ネクストステップVol.1(仮) 演出家募集

「韓国現代戯曲ドラマリーディング」は、10 回目・20年の取り組みを終え、新たな交流へと発展させることとなりました。日本の演劇人、またはそれに近い業界人に向けて、特に若い世代を対象とした交流へと展開していきます。20年間の演劇交流のノウハウを使い、次世代の演劇人の育成と、韓国との演劇交流を進化させていこうと考えております。

今回は、これまでの戯曲集とドラマリーディングという形での交流を継続しながらも、新たなステップとして翻訳者の公募を行い、想定を超えた人数の応募を頂きました。お礼を申し上げます。

つきましては、公演に向け、作品の演出家を公募いたします(今後、出演者もオーディション形式で募集したいと思っております。)当企画に興味を持つ演出家の方々には、ぜひご応募していただきたいと思います。たくさんの方のご応募お待ちしております。


◆応募資格 演出経験10年以下、もしくは35歳以下。

◆応募方法 応募フォーム、もしくは、メール( japan.korea.tcc@gmail.com)のいずれか

・応募フォーム https://forms.gle/yTpGHcdJHj7UwuEN7

・応募フォームが利用できない場合
件名に「2023日韓リーディング演出希望」を記載し、下記(1)〜(9)をA4用紙2枚以内でPDFファイルにまとめファイル名をご自身の名前として、メールにてご応募ください。

(1)氏名(ふりがな)/活動名
(2)所属(あれば)
(3)生年月日と年齢
(4)連絡先(連絡の取れるEメールアドレスと電話番号を明記)
(5)略歴(活動歴・プロフィール。400字~1200字程度)
(6)志望理由(200字程度)
(7)プロフィール写真(バストアップ)
(8)希望作品(複数可)
(9)参考資料があれば記載。過去の演出作品の劇評、取材記事、舞台映像のURL(映像の場合には編集をして3分以内のもの)など

◆演出料 15万円(税込)
◆締切 2022年8月5日(金)必着 

◆公演までのスケジュール

8月下旬 演出家決定
10月   出演者オーディション・出演者決定
12月   顔合わせ
1月上旬~1月中旬 稽古(約10日ほど) 座・高円寺稽古場ほか

◆公演概要
2023年1月25日(水)~29日(日)  座・高円寺1
全6ステージ (各作品3ステージ) 予定

  1/25 水 1/26木 1/27金 1/28土 1/29日
14:00       作品A 作品B
19:00 作品A 作品B 作品A 作品B シンポジウム

◆選考方法
書類選考の結果次第では、8月中旬から下旬に面接を行うこともあります。

◆お問合せ
必ず件名に「2023日韓リーディング演出家募集」と記載してください
 japan.korea.tcc@gmail.com


◆作家・作品について 公演の順番などは未定です。

『晴れた日に』(仮)

原題:푸르른 날에
(2009年第3回車凡錫戯曲賞受賞、2011年初演で大韓民国演劇大賞作品賞・演出賞受賞)

【作家】 ジョン・ギョンジン 정경진
劇作家・作家。1965年生、全羅南道木浦市出身、在住。
2004年より小説、戯曲等の執筆を始める。2008年、戯曲『黒い海のカモメ』で第2回海洋文学賞・優秀賞を受賞。2009年、戯曲『晴れた日に』(タイトル仮)で第3回車凡錫戯曲賞を受賞。戯曲『ホンオ』が2010年ソウル演劇祭に公式参加、上演作は演出賞を受賞。小説『北極星』(筆名チョン・ソハ)2007年、小説版『晴れた日に』2014年を出版。2011年の本作初演は大韓民国演劇大賞 作品賞・演出賞を受賞、以後5年連続で上演され好評を博した。

【翻訳】 村山哲也(むらやま てつや)
東京都出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。公務員を経て、私立中学高校の社会科教諭(現職)。演劇部の顧問を務めるとともに、地域で演劇鑑賞運動に携わる。教職のかたわら、神田外語大学、語学学校等で韓国語と翻訳を学び、翻訳者を志す。『韓国映画100選』(クオン、2019年)に翻訳協力。韓国語の翻訳書に『誰でもかんたん!かわいいミニイラストの描き方』(翔泳社、2021年)、『おしゃれなライフスタイル動画撮影&編集術』(BNN、2021年)がある。(2022年にも出版予定あり)

【翻訳監修】 沈池娟(シム・ヂヨン)

【あらすじ】
茶畑を見渡す庵で修業中の僧ヨサン(俗名オ・ミンホ)。愛し続けたミンホに贈る韓服を自室で縫うジョンヘ。舞台は2人の回想で過去と現在を行き来する。ミンホは光州で大学生だった時に伝統茶屋を営むジョンヘと恋仲になり、彼女の弟ギジュンとも親しくなる。だが彼らは光州民衆抗争の渦中の人となり、ギジュンは命を落とす。ミンホは戒厳軍に捕まり激しい拷問の末、仲間を裏切る。死なずに済んだが、後遺症と罪悪感から廃人同然になる。そんなミンホを支えようとするジョンヘ。弟を失いミンホを恨みもするが彼への愛は変わらない。だがそんなジョンヘをミンホは拒み、襲う。ミンホの子を身籠るジョンヘ。それを知らぬまま出家するミンホ。家業の製茶会社を継いだ兄ジンホ(養子)は、ミンホとジョンヘのことを思い、事情を知った上でジョンヘに求婚し、娘ウンファを我が子として育てるが、ウンファが4歳の時に事故死する。ミンホは僧イルジョンと出会い僧侶として生きることに光明を見いだす。やがて成長した娘ウンファの結婚式に参列する僧ヨサン。娘と心を通わす。ジョンヘとも久しぶりに言葉を交わし打ち解ける。式を終え僧服に戻り、仲間たちが眠る光州の墓地を訪れる。

 『寂しい人、辛い人、悲しい人』(仮) 

原題:외로운 사람, 힘든 사람, 슬픈 사람
(2013年初演、2018年韓国演劇評論家協会「今年の演劇ベスト 3」選定 )

【作家】ユン・ソンホ 윤성호
1983年生まれ。
同時代を生きる人々の矛盾と不条理な姿について探求する劇作家であり演出家。
特に人間関係の脆さや弱さに着目している。
誰もが共感できる日常的な素材を通じて、淡々としながらも奥深い物語を独特の言葉で繊細に解いていく。
DAC Artist(DOOSAN Art Center Artist)
2018年韓国演劇評論家協会「今年の演劇ベスト3」選定 『寂しい人、辛い人、悲しい人』(仮)
2020年ソウル演劇祭演出賞・戯曲賞受賞 『死の家』

【翻訳】鄭世奈(정세나/ちょん せな)
俳優。翻訳は今回が初となる。1994年4月3日生まれの在日コリアン4世。東京朝鮮高級学校卒業後、舞台芸術学院入学。2年間の勉強を経て劇団青年座に入団。2019年度劇団青年座中台賞受賞。主な出演作として、日本劇団協議会『フィルメーナ•マルトゥラーノ』(作:エドゥアルド•デ•フィリッポ/翻訳:二宮大輔/演出:高橋正徳)、劇団青年座『横濱短篇ホテル』(作:マキノノゾミ/演出:宮田慶子)、劇団青年座『からゆきさん』(作:宮本研/演出:伊藤大)、劇団青年座『安楽病棟』(原作:帚木蓬生/作:シライケイタ/演出:磯村純)、NHK FMシアター『埋める女』(作:丸山智/音楽:栗山和樹/演出:真銅健嗣)

【翻訳監修】 青木鉄仁

 【あらすじ】
舞台は韓国ソウルのとある雑誌社。
移りゆく時代の変化についていけず休刊の危機が迫る、人文社会科学季刊誌「時代批評」。
そこへ新しく編集長としてやって来たのは広告界出身のソ・サンウォン。
“待っていて下さい、必ずここを救ってみせます”
歓迎する職員たちの中で、一人浮かない様子のキム・ナムゴンチーム長。
彼はこの「時代批評」に若い頃から全てを尽くしてきた。誰よりも真っ直ぐで頑固者の彼にとって、口を開けば“トレンディー、トレンディー”と世の中の流行ばかり優先する新任編集長は不満の種であった。
どうしたら変われるのか。
変わるべきなのか。
どんどん時代に取り残されていく「時代批評」をめぐり、登場人物7人の可笑しくも切ない人間模様が交錯する。
ナムゴンの親友で化学哲学者のパク・ヨンウ。
一見クールな会計係りカン・スヘ。
グラフィックデザイナーでサンウォンと内縁の関係にあるペン・ヂイン。
お調子者の記者、チョ・ヒョンレ。
ヨンウに恋心を抱く最年少記者のチャン・セミ。
チェーホフの「ワーニャおじさん」をモチーフに再創作されたこの作品は、今の時代を生きる私たちの姿をリアルに描き出す。


◆留意事項
・応募された方の個人情報は厳重に管理し、今回の公募以外の目的に利用いたしません
・選考に関する問い合わせには、一切応じる事はできません。予めご了承ください

当事業は、ハラスメント防止対策に必要な措置を講じて進行いたします。 参加者の方から、進行に関してご意見をいただいた場合には運営スタッフが責任をもって対応いたします。

韓国現代戯曲ドラマリーディング ネクストステップVol.1(仮) 翻訳者公募のお知らせ

『韓国現代戯曲ドラマリーディング』は、10 回目・20年の取り組みを終え、新たな交流へと発展させることとなりました。日本の演劇人、またはそれに近い業界人に向けて、特に若い世代を対象とした交流へと展開していきます。

今回より、これまでの演出家・俳優の公募に加え、翻訳者も公募することといたしました。それにより、文学界からも才能を発掘し育成することを狙いとします。これまでの20年間の演劇交流のノウハウを使い、次世代の演劇人の育成と、韓国との演劇交流を進化させます。

当企画に興味を持つ翻訳者の方々はぜひご応募していただきたいと思います。
応募希望の方は、下記の募集要項を熟読の上、ご応募ください。

たくさんのご応募お待ちしております。

【翻訳者公募 募集要項】

■以下の上演戯曲/戯曲集掲載戯曲の翻訳

・上演戯曲
『青々たる日に』(2011年初演) 【作家】チョン・ギョンジン
『寂しい人、辛い人、悲しい人』(2018年初演) 【作家】ユン・ソンホ
・戯曲集掲載戯曲
『これが最後だ』(2019年初演/2020年再演) 【作家】イ・ヨンジュ
のいずれかの翻訳

■選出

1名or 2名

■スケジュール

応募期間    :2022年5月~2022年6月10日
選考期間
・書類選考  :2022年6月10日~2022年6月17日
・面接    :2022年6月22日
(書類審査に合格された方で面接日に来られない方は、別の日にオンライン面接などご相談させていただきます)
翻訳者決定。その後、粗訳提出をいただきます。
・粗訳締め切り:2022年7月15日

応募資格

・文芸作品の翻訳出版(単独での訳書。共訳・翻訳協力は含めない)の実績が1作以下の個人であることが好ましいが、現状では「新人」と考えられることができると判断した場合は、その限りではない。

・国籍、年齢、居住地などは問いません。

応募方法

以下の必要項目すべてを応募用紙(書式自由)A4サイズ1枚にまとめ、メールか郵送にてお申し込みください。

・経歴
・志望動機
・韓国語翻訳の実績(もしあれば) 
【応募先・お問い合わせ先】
★メール yoshida@luckup.co.jp
※必ず件名に『2023日韓リーディング応募』としてください。
★郵送 〒165-0034 東京都中野区大和町1-9-9
   株式会社LUCKUP 内 2023日韓リーディング応募係 宛て

◆翻訳者決定後について

・翻訳料 150,000円(税込)程度を予定
・翻訳作品のリーディング上演 2023年1月
・翻訳戯曲掲載の戯曲集の作成

選考委員(※順不同、敬称略)

青木鉄仁
上野紀子
鬼頭典子
津川泉
洪明花
シム・ヂヨン
シライケイタ
鈴木アツト

◆留意事項

・応募された方の個人情報は厳重に管理し、今回の公募以外の目的に利用いたしません
・選考に関する問い合わせには、一切応じる事はできません。予めご了承ください

『加害者探求―付録:謝罪文作成ガイド』 作家インタビュー ク・ジャへ

『加害者探求―付録:謝罪文作成ガイド』
作家インタビュー
ク・ジャへ(具滋慧)

『ここは当然、劇場』…劇団名にあるように、世の中の“当然”とされているものに対して疑問を投げかけ、演劇のあり方についても、再考し続けるクジャヘ氏。2014年のセウォル号沈没事件が彼女の劇作を大きく変えた。彼女と話していると印象的なワードが次々と飛び出してくる。彼女自身の中にどんな変化があったのか、頭の中を訪ねてみたいと思う。 

大学では国文学専攻ですね。哲学を熱心に勉強したとの記事を読んだのですが、学生生活はどうでしたか? 

 哲学を勉強したというよりも、国文学をちゃんと勉強しなかったという方が近いと思います。国文学は解釈の方法論が主で、一生懸命レポートを書きましたが、成績は良くなかったですね。哲学の授業では、思考の枠そのものを揺さぶられました。国文学より哲学を好んだ理由は、中世や近代まで遡り、いつの時代も人間が執着している世界観に触れることができた点です。在学中は、演劇を見たり、お酒を飲んだり、サークルでの演劇活動や恋愛、アルバイト、学校から処分警告を受けたりもしました。平凡な学生生活だったと思います。 

演劇の道を選んだ理由と劇団発足のきっかけは? 

 書くことはずっとやっていたのですが、演劇を選んだ特別なきっかけというのはないような気がします。卒業を前に、漠然と自分は就職できないと思いました。2012年に今の劇団名と同じ名前の作品を上演したのですが、演劇の既存の慣習について問いかける作品になりました。その後、同時代の社会的惨事を扱った作品を創作しながら、これまで通用した方法論では演劇を作れないという現実にぶつかり、これについて一緒に悩んだり、演劇の言語について共に考えてくれる仲間が必要だと思い、劇団を作りました。 

個人的な観念や美学を表現するウェルメイドな作品よりも、同時代の社会のうねりに身を任せなければと考えられたそうですが? 

 必ずそうでないといけないとは思っていません。人によって違うので。私の場合、セウォル号沈没事件の前までは、私個人の観念や美学を表現する作品への要求が強かった方だと思います。セウォル号沈没事件後、そういう作品を作るのが難しくなってきました。今、ここでやるにはふさわしくないのではないかという思いが脳裏から離れなくて。つまり、従来のやり方では作れないという意識が生まれたんです。作家は、長い時間をかけて熟成させ、戯曲を書き上げると思われていたとしたら、今は、時代の気流をいち早くキャッチし、短時間で戯曲を書きあげ、俳優と同時代の感覚で創作する方法論も意味があると思ったのです。同時代の社会という波に、ギリギリながらも乗るという考えです。 

風刺の対象は個人ではなく構造やシステム?

 はい。風刺の対象は常に構造やシステムと考えています。同時に、私自身も風刺の対象に含まなければならないと思っています。そして、そういった構造の中にいる限り抗えないと正当化する個人を扱わねばならないと。個人よりも集団の正体というものを取り上げて、加害者シリーズを作りました。社会のシステムや環境のせいで、どうしようもなかったということを前提に、自分を正当化する言葉を駆使する集団を取り上げました。その集団で得た利益を手放すまいとして、正当化する言葉が生まれ、進化してきたのだと思います。私は主に、言語演劇、議論演劇、概念演劇を創作しています。社会システムの中で起こる加害者集団の言葉を追求していくうちに、彼らを風刺の対象としたのだと思います。言い訳や偽善、集団の力を借りて免罪符を得ようとする人々の言葉について考えました。今は、加害者たちの言葉よりも、当事者たちや彼らの言葉、また、当事者をどのように対象化しようとしているのかということに注目しています。 

公的発話という言葉が印象的ですが、どういう意味ですか? 

 演劇は、いくら現実に基づいていると言っても、劇場では、物語性やイリュージョン、そして観客の感情が生まれ、言葉との距離を保つことの難しいジャンルだと思います。目の前で、生きている人間が演じているのに、観客が物語に入り込んでいく現象を不思議に思いました。更にそこに創作者側の美学や演劇的表現が加わり、 “それっぽい芸術”が生まれてしまいます。“公的発話”は、劇中での言葉が、劇場だけに留まらないようにと考えて作られました。簡単に発言したことが大きな意味を持つ可能性もあります。人物の感情の噴出のためではなく、彼らの発した言葉が、劇場の外まで越えていくための戦略です。例えば、二人の人間が会話をする時、それが二人の間に起こる私的な次元の会話にならないように気をつけます。そのためには、目標が必要です。例えば、二人の人間の会話を通じて、これまで否定され続けてきた少数者たちの権利に対する社会的合意を宣言するとか、人物の正当性を持たせるとか、その事件がなぜ起こったかを伝えるなど、目標を明確にして会話します。これが“公的発話”です。演劇で大切なことは会話と言いますよね。物語の中で、表面的には二人の人物の会話のようだけれども、その会話を通じて、問題点を見つめるようになる。人物を演じている俳優の意識の比重を高める方法です。

作品作りで意識していることや舞台で演じる俳優を守るための具体的な方法とは? 

 最近公演した作品、〈ただ観客だけのためのトゥサンアートセンターストリーミングサービス公演〉では、表面的にはパンデミック時代の演劇をストリーミングで配信することに対する問題定義をしています。しかしそこには、 “自分が演じている人物は、この世界のどこかに存在している”ということが内包されています。これは幻想的な次元の話ではなく、同時代演劇では、人物が作家の想像で創作されたものではないという前提のもと、社会的惨事や被害事実、その被害者を念頭に、演じている俳優の思考を考慮します。基本的に加害の再現シーンは作りません。もし加害や暴力的言葉を使わなければ場合は、その目標が何なのかを俳優と共有して尊重し、そのための仕掛けを考えます。 “これは演劇であり、俳優の発話にはどんな目的があるのか”ということを伝えるための装置やセットなどです。 

世界で Metoo運動が広がり、日本でも暴力被害の告発等はありましたが、そこまで大きなうねりにはなりませんでした。残念ながら日本は2020年、ジェンダーギャップ指数121位です。「加害者探求—付録:謝罪文作成ガイド」が日本で上演されることに対してどう思いますか? 

 まず、とても嬉しく思います。『加害者探求—付録:謝罪文作成ガイド』は、2017年、韓国の演劇界でミートゥー問題が浮上する前に上演されました。当時、韓国演劇界では大きな反響はありませんでした。ただ、私は、何年も見続けてきた、芸術家たちの根本的な自意識や欺瞞、知的虚栄心を取り上げた作品を作りたいと思っていました。純粋芸術だと言って自分たちの暴力を正当化し、自分が属している世界の暴力を黙認し、階級的構造が慢性化した、知的な男性芸術家たちの世界を、“言葉”を駆使して描きました。この“言葉”が、2021年の日本へ大きく働きかけられればと願います。

 韓国で、女性として、また女性演劇人として生きてきた私は、韓国のジェンダーに対する意識に、毎日のように失望しています。日本も韓国と同じように男性中心の社会で、階級制が強いと聞いています。この戯曲は、ドラマ的構成ではありませんが、芸術界の周辺で、自分の存在を求めて頑張っている者が芸術界の仲間入りをするという構造を含んでいます。その世界で権力の味を占めた人間が、その世界を拒否することができず、その世界に安住しようとする瞬間を、最も強烈なシーンとして描きました。年配の先生方を問い詰めるというよりも、問題意識を感じながらも、権力の味を知った時の快感や喜び、言葉の暴力、また、それがどのように繰り返されてきたのかに焦点をあてています。これが日本の芸術界にどのように働きかけるのか、問いかけてみたいと思います。

(聞き手=洪明花)

『椅子は悪くない』作家インタビュー ソン・ウッキョン

『椅子は悪くない』作家インタビュー
ソン・ウッキョン(宣旭炫)

現実社会を逞しく、したたかに生き抜く人間たちが巻き起こす、スリリングかつ愉快な珍騒動。ソン・ウッキョンが描き出す劇空間では、情にあふれた人間臭さと幻想の匂いが交錯し、思いもよらない展開が待ち受ける。劇作のみならず、俳優として映画やドラマでも活躍中。さらに韓国劇作家協会理事長を務めるなど多忙を極めながら、問いへの返答は素早く、丁寧。誠実であたたかい人柄がうかがえた。 

劇作家であり、俳優としても活躍されています。この道に進んだ理由、また影響を受けた作家や作品について教えてください。

 小学校では戦争ごっこをする時も私が台本を書き、遠足に行って友達と一緒に特技自慢をやる時も、私が短いコントを構成してやっていました。それを思うと、子供の頃から劇を組み立てて構成することが好きだったようです。演技は本能的にとても好きですね。他人の人生を生きる、その快感は一生手放せないです。でも私は自分の顔にも不満があるし、演技もそれほど上手くないと思っています。それで、どうにも物を書くほうに流れていったのかもしれません。でも、物語を作ることも私の本能です。おそらく死ぬまで私は物語を組み立てて、俳優たちが演じ、それを客席から見る楽しみを堪能するだろうと思います。

 大学時代に文学や劇作を専攻したわけではなく、独学で始めました。劇作術の本と作家さんたちの戯曲集を読み、そして自ら演劇をやってその文法を学びました。それで同時代のいろんな劇作家先生の影響を一様に受けました。イ・ガンベク先生の寓意あふれる演劇的な面白さ、イ・マニ先生のセリフの味わい、オ・テソク先生の韓国的な演劇味、チェ・インフン先生の文学的な演劇味、ユン・デソン、パク・チョヨル、オ・テヨン、ユン・ジョビョン、イ・ヒョンファ…、そういった多くの先生たちの長所を少しずつ真似たいと思いました。

『椅子は悪くない』を書いたきっかけは?「小道具ひとつで全国を回れる芝居を書きたかった」と書かれた記事を読みましたが…。

 20代では“何かになりたい”と考えるじゃないですか。30代になって、何かを“持ちたい”と考えていることを自覚したんですね。何かを所有したいと思う、その感情に集中して作品を書いてみたいと思うようになりました。何かを“持っている”とは、はたして何なのか。そこを掘り下げて調べたかった。ここに椅子一つを置いて、作った人(ムン・ソンミ)、売りたい人(ムン・ドクス)、欲しい人(カン・ミョンギュ)、それに反対する人(ソン・ジエ)…、こうして四人の人物が構成されたのです。

 新人作家だった当初、主に20人以上が出てくる大劇場作品をたくさん書きました。大学時代の演劇グループは主に大劇場で公演をしていたので、演劇といえば人がたくさん出てくる大劇場作品だと自然に思っていました。演劇の街、ソウルの大学路に来てみたら大部分が小劇場です。そして皆、予算が少ないからか、いつも私に小さな作品を要求しました。結果、私もいつしか小さな小道具一つで、少ない出演者でできる演劇があるかな?と思うようになり、この『椅子は悪くない』を書くことになったんです。この作品を出してすぐに、大学路の劇団の代表たちに「ソン作家、とうとう大学路に適応したね」と言われましたね(笑)。

社会の現実を描いたようにも、ファンタジーのようにも、不条理劇のようにも読み取れる作品です。この作品で描きたかったこととは?

 先にお話しましたが、所有の問題ですね。形式から抜け出し、私たちが資本主義社会で金を払い、何かを買うということ、そうして所有すること、それは何で、その本質は何だろうか…という問いを観客たちが抱いたらいいなと思います。今、私が生きているこの時代は、資本主義の悪しき特性が多く現れている時代です。所有欲はどんどん拡張され、それによって多くの傷と被害が起きます。私たちの所有欲求を振り返らなければいけません。私たちが何かを持つということは、誰かの犠牲のうえにあるのかもしれない。劇中では様々な事情を繰り返すたびに、誰かが被害者になります。すなわち、そうしたいろいろな地点を見せたかった。それでカン・ミョンギュはその事実を確認し、結局は放棄することになります。若干、宗教的な結論でもあるかと思います。

カン・ミョンギュは、なぜこんなにも椅子に執着したのでしょうか。そして、最後はなぜ椅子を諦めることができたのでしょうか。

 韓国でもこの質問をたくさん受けました。椅子は実は…、人間が強く所有したがる何か、欲望の象徴というだけです。誰かにとっては帽子であり、カバンであり、靴である、そういうことです。私は作家だから主に座っている職業で、一番近くにある家具でもあるので、自然と椅子に執着したようです。実際に私の家にも、あっちこっちに椅子だけで8個以上あります。どうも椅子が好きなようです。

 椅子を放棄したのは、結局、ほかの人々をすべて幸せにしつつ、自分が椅子を持つ方法はないのだな…という結論に至り、ならばいっそのこと椅子を放棄しようという、若干宗教的な選択をしたのです。他人を傷つけてまで、自らの欲望を満たせるでしょうか?

ムン・ソンミは、最後に椅子が戻ってきたことをどう受け止めたのでしょうか。

 彼女に自覚が芽生えることを期待します。彼女は、自身の存在を世の中に認めてもらいたい欲望があります。椅子が誰かに愛されることが目標です。しかし、その椅子は結局自分のところへ戻って来てしまいました。まだ準備が整っていないようです。彼女は椅子をもっと一生懸命に、上手く作らなければいけません。この程度に作れば愛されるのでは?と思うことは傲慢であり、上手に作ればタダではなく自身の値打ちを授かることができると知ることも、社会を生きていく成熟した姿です。ムン・ソンミは身体は大人だけれど、精神はただ愛されたい赤ん坊の状態です。彼女が大人としてちゃんと成熟することを期待します。

クライマックスでの武侠の場面が痛快です。突然このように時代と空間を変化させた意図を教えてください。

 この質問もたくさん受けました。前世か?という質問もありましたが、それは違います。この作品のあらすじを言うなら、椅子を手に入れるための主人公カン・ミョンギュの思考、幾多のシチュエーションを想像し、その選択の終わりまで行ってみる…といった話です。現実において、ああしたりこうしたりと試してみて全部ダメだったから、考えの果てに…、このような原始時代に戻って、「俺が刀を持ってすべてを切り払ってしまえば、この椅子を手に入れることができるのか?」とふと思いついたと。それで武侠シーンを作ることになりました。

今回のリーディング公演では、演出の解釈によりムン・ソンミを娘ではなく、息子に替えて上演することになりました。許可いただき、感謝します。率直なご意見をお聞かせください。

 ムン・ソンミ役を男にすることは、初演から20余年に近い『椅子は悪くない』公演の歴史において初めてのことです。替えたいという演出家の言葉に少し驚き、戸惑いました。しかし、演出家の変更についての意見を読んで、納得することができました。そして鄭義信さんへの尊敬とさらなる信頼とともに、公演への期待を持つことにしました。

 劇中の四人の人物はおそらく私の心のあちらこちらに隠れている考え、または本能の破片たちだと思います。劇中のムン・ソンミは…、私の若い日々、幼い芸術家として世の中に認められたかった、内気で愚かな自我だと思います。劇中のセリフのように、世の中の端っこだけでもつかみたかった、欲望の出発点に立つ夢多い幼い芸術家。しかし、自信満々には出られず、隠れていて、まだ実力も検証されていない…、臆病者であるだけでした。彼は実力を磨かねばならず、もう少し大人にならねばなりませんでした。自尊…、自分を愛するからこそ、努力して、耐えて、待つことができるのでしょう。大人になるということは、自分を愛することに慣れることかもしれません。

 女ではない、男の姿でこの世に現れる“ムン・ソンミくん”に期待をかけてみます。

最後に現在のコロナ禍において、演劇人としてあらためて感じたことがあれば教えてください。

 とても驚き、不安になりました。観客のいない演劇は未完成です。映像で代替しようという動きが多く見られますが、私は強く反対します。ウイルスを避けた安全な劇場を作ることが、よりよい代案と考えます。演劇は観客に出会い、お互いに影響を与え合って進んでいくものです。そうやって一編、一編、毎日違うものとして演劇は完成されていきます。

(聞き手=上野紀子)

『激情万里』作家インタビュー  キム・ミョンゴン

『激情万里』作家インタビュー
キム・ミョンゴン(金明坤)

芸術家として、文化行政の専門家として、幅広く活躍してきたキム・ミョンゴンさん。日本では1994年に公開されたパンソリ映画『風の丘を越えて〜西便制』で父親役を演じた俳優と言えば、「ああ!」と思われる方も多いのではないだろうか。今も現役で活躍する彼に、演劇との出会いから、韓国の伝統芸術を現代的に取り入れることを目標にした劇団アリランの旗揚げ、そして『激情万里』に込めた思いなどを聞いた。 

演劇の道へ

 とにかくものを書くのが好きで、文学者になりたかった。大学ではドイツ語教育を専攻して、ゲーテやシラーなどの古典戯曲を耽読しました。演劇を始めたのは大学の劇研に入ってから。大学2年の時、はじめて演出助手につきました。民主化デモへの弾圧を批判する内容で、当時は台本の事前検閲があったから、当然上演禁止。それじゃ許可なしでやろうということになって…。ところが公演当日、機動隊が押しかけてきて建物入口のシャッターを下ろし、劇研の顧問や幹部は警察に連行されてしまいました。数時間後、劇研の幹部たちが戻ってきて、みんなで建物の前の階段に座って飲み明かした。これが人生最初の演劇体験です。

 大学3年生の時、劇研の部長になって、さらに演劇にのめりこみ、一生懸命やりすぎて体を壊してしまいました。でもその時、全羅道(チョンラド)の実家に戻って療養しながらパンソリを習いはじめた。ゲーテはファウストを書くためにドイツの神話や伝説、昔話などを研究したというでしょう。それなら僕は韓国の伝統を学んで、そこから再創作しよう、そう考えるきっかけになりました。

 大学卒業後は小さな出版社に就職しました。その当時『根の深い木』という月刊誌に、失われつつある昔の職業や伝統文化の担い手たちを探して聞き書きするシリーズを連載していたんです。その取材でさまざまな芸人や職人に直接話を聞き、韓国の伝統について学ぶことができました。(訳注=このシリーズは、『アリラン峠の旅人たち』というタイトルで日本語の翻訳書が出ている。)ところが会社勤めがよっぽど合ってなかったんでしょうね、うつ病になっちゃった。それで出版社は辞めて、高校でドイツ語を教えながら教師劇団状況に入って芝居を始めました。その劇団は政治的なごたごたで、じきに解散してしまいましたが。

劇団アリランを旗揚げ

 その後、本格的に演劇の世界に飛び込み、ハンドゥレや演友舞台など、民族劇(マダン劇)系列の劇団で伝統演戯を現代化する作業に取り組みました。そして1986年、ついに劇団アリランを旗揚げしたんです。翌年には民族劇フェスティバル「民族劇ハンマダン」も立ち上げました。全国で活動している民族劇団体が一堂に会し、一般の観客を対象に上演する初の試みです。

 当時、民族劇は一般の「演劇界」から距離があり、演劇と見なされていませんでした。民族劇は学生運動や労働運動と連帯し、主に工場や労働争議の現場、教会などで上演されていましたから。でも民族劇は社会性や教育的な機能が強いだけで、やっぱり演劇なんです。それが演劇として認められないのはおかしい。しかし一方で民族劇には、政治性や啓蒙などを重視するあまり、芸術的側面が軽視されやすい面もある。だからこそ「演劇界」と繋がりを持ちながら民族劇の芸術性を高めていきたいと思いました。そういう思いがあって劇団アリランは韓国演劇協会に加入したんです。その時、演劇協会の会長からは「とうとう我々の側につくのか?」と言われたし、逆に民族劇の仲間たちからは「俺たちを裏切る気か?」なんて言われました。

 『激情万里』をやろうと思ったのは、演劇界の中のそういう対立にもやもやを感じていたからです。そして、実はそれが日本の植民地時代から地続きではないかという疑問もありました。韓国は日本から解放された後、南北に分断されイデオロギーもまっぷたつに引き裂かれてしまったので、北と南では歴史の解釈がまったく違います。それは演劇史についても同じです。たとえば朝鮮の伝統的な広大(クァンデ=芸人)たちは学歴もない民衆だけど、彼らこそ歌、踊り、演技という総合的な芸術家だった。ところが日帝時代になって広大は蔑まれ迫害された。新派劇も同じです。逆に地主や財産家の息子たちが日本に留学して西洋の近代劇を学び、韓国に戻ってきて「これぞ演劇であり、芸術だ」と言って威張りはじめる。そういった歴史をもう一度とらえ直したかった。

『激情万里』とソウル演劇祭での論争

 『激情万里』は1991年にソウル演劇祭の自由参加作に選ばれました。対立や葛藤を克服するという作品のテーマに合わせて、主役級のキャストは劇団員ではなく、演劇界から実力のある俳優を客演として招きました。劇団のメンバーからは文句も出ましたよ。ところが公演の間際になって、ソウル演劇祭の事務局から「共産主義を擁護するような内容が問題だから演劇祭の参加を取り消す」という連絡がきたんです。紆余曲折はありましたが、結局、演劇祭に参加できなくても定期公演として上演し、観客の目で直接判断してもらうために、公開討論会を開くことにしました。討論会に出てきた韓国演劇協会の会長は、「1930年代のプロレタリア演劇から北朝鮮の社会主義演劇を経て、今日の民族劇につながっていると主張する半面、現在主流になっている演劇界の基盤を作った演劇人たちを、まるで親日・親米の反動分子のように描写するとはけしからん」と言いました。僕はただ1920年代以降の韓国演劇史をとらえなおし、北に渡った作家など、これまで評価されてこなかった演劇人たちに光を当てたかっただけで、特定の人物を断罪するつもりはありません。

 そんな状況でしたが、『激情万里』に対する観客の反応は良く、翌月に延長公演もしました。延長公演では僕が演出し、主人公のジョンミンも演じました。

 この作品には1920年代から1950年代までのさまざまな台本が劇中劇として挿入されています。映像資料は残っていないので、1913年生まれの老俳優、高雪峰(コ・ソルボン)さんに、当時の演劇の様式や演技術、台詞の言い回しなどについて、いろいろ教えてもらいました。彼は一流俳優じゃなかったけど、1930年代から驚くほど多くの舞台に端役で出演して、昔の演劇にとても詳しかった。『激情万里』の劇中劇に出てくる『アリラン』にも端役で出演していたんですよ。あとは1928年生まれの申出(シン・チュル)さんという無声映画の活弁をやっていた方からも台詞術を教わりました。新派劇の劇中劇は日本からの影響を強調するために、歌舞伎的なメーキャップや演技を取り入れたりしました。

再演時の変化

 劇団アリランの創立20周年記念公演として、2006年4月、大学路アルコ大劇場で『激情万里』を再演しました。初演から15年が経ち、政治や社会の状況がかなり変わっていたので、政治的なメッセージを前面に出すより、舞台作品としての完成度を高めようと判断しました。初演時には、演劇史を俯瞰する第三者の視点として解説者を置き、叙事的演劇の効果を狙いましたが、少し説明的になりすぎる面もあったので、再演時には舞台転換に歌を入れて、歌手を解説者の代わりにしました。僕は政治的な主張を観客に押し付けたり、難解な芸術性を強調したりするより、一般の観客が泣いたり笑ったりして楽しみながら、見た後に何か考えさせられる、そんな芸術を理想としています。言ってみれば、広大の精神ですね。

今後の予定

 書きたい素材は30〜40くらい頭の中にあるので、たぶん死ぬまで困ることはないと思いますよ。(笑)これはひとつの夢、ライフワークですが、ドイツの『ニーベルングの指環』のように、韓国の神話や伝説をもとにした三部作を書きたいと思ってます。形式はオペラになるか、唱劇(訳注=パンソリを取り入れたオペラ)になるか…?とにかく音楽劇にしたいですね。僕はパンソリもやりますが、最近は声楽をやっていて、音楽的な要素は欠かせません。

最後に日本の観客に一言

 『激情万里』は背景に日韓の歴史的な部分が描かれているので、日本の観客の反応が気になります。しかし韓国に限らず、どこの国でも起こりうる状況で、芸術家がどう生きるかという普遍的な問題を描いた作品だと思っています。客観的な目で見ていただけると嬉しいです。

(聞き手=石川樹里)